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映画レビュー『しあわせのパン』

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かばろち2012年、4本目の鑑賞作品です。


【あらすじ】
りえ(原田知世)と尚(大泉洋)夫婦は、東京から北海道の月浦に引っ越し、パンカフェ「マーニ」を開店する。夫が丁寧にこねたパンに見合う料理を作るのは妻の担当で、いつも季節の食材をふんだんに使った料理がテーブルを彩っていた。そんな「マーニ」には、それぞれ何かしらの事情を抱えた客たちが店を訪れるものの、帰りには不思議とみんな心が軽くなっているのだった。



監督:三島有紀子
キャスト:原田知世 大泉洋 森カンナ 平岡祐太 光石研 八木優希 中村嘉葎雄 中村靖日 池谷のぶえ 本多力 渡辺美佐子 あがた森魚 余貴美子
公開日:2012年01月28日
公式サイト:http://shiawase-pan.asmik-ace.co.jp/

【感想】( ネタバレ要注意!)

昨年「東京オアシス」で肩透かしをくらい、この世界観が好きな私としては大きな期待を抱いていた作品。しかも北海道LOVE♡ OFFICE CUEのフクシャ(鈴井亜由美氏)企画で洋ちゃん大好き。私達世代「時かけ(時をかける少女)」の原田知世さん、+北海道の大自然、美味しいパンとお料理とくれば、私にはたまらなく魅力的。決して万人受けの作品ではないけれど「かもめ食堂」や「食堂かたつむり」ワールドが好きな人にはお勧めです。


心を閉ざしていたりえさん(原田知世)に「こっちへ(北海道)きませんか」とプロポーズした水縞くん(大泉洋)ふたりは北海道 月浦に住み、オーベルジュ式の(宿泊も出来る)パンカフェ「マーニ」を営んでいる。水縞くんがパンを焼き、りえさんがそれに合うコーヒーを淹れ、料理をつくる。そんな「マーニ」にやって来る人たちの人間ドラマを描くストーリーは、北海道の四季と北海道の食材を使った料理を通じて描かれています。

もともとこの作品のコンセプトは、もっといろんな北海道を知ってほしいと言うOFFICE CUEの通称フクシャこと鈴井亜由美氏(彼女はOFFICE CUE社長 鈴井貴之氏の奥さん)の企画で、『シムソンズ』『Little DJ~小さな恋の物語』など北海道が舞台の映画を多く製作してきたアットムービーの森谷雄がプロデュースとくれば、もう間違いなし!

この「カフェ マーニ」が素敵だ。ロケーション、佇まいは勿論ですが、店内に置かれた調度品のひとつひとつ、料理器具、どれをとってもため息が出る。女性には「行ってみたい」と思わせるカフェのお手本のようなものだ。

そんな「マーニ」を営む水縞夫妻に大泉洋と原田知世。

44歳になってもキュートな原田知世さんが演じるりえさんは、透明感がたっぷりで、温かさを感じる役柄が本当によくお似合いでした。彼女の纏う衣装がこれまたドンピシャで、彼女の雰囲気やストーリーの中のりえさん、北海道と言うロケーションにあった素晴らしいスタイリングでした。

そして洋ちゃん演じる水縞くんは、言葉少なげにあたたかくりえさんを包み見守っている、良き旦那さん。いつもの洋ちゃんとは違い?台詞は本当に少ないけれど、静の大泉洋もなかなか素敵だと思わせてくれました。

お互いを「りえさん」「水縞くん」と呼ぶ姿が、はじめこそ「何故?」という違和感を持つのですが、ストーリーが進むにつれふたりの呼び合う「りえさん」「水縞くん」が妙に心地よく聞こえてくるのです。




沖縄旅行を彼氏にすっぽかされたカオリは、沖縄とは全く反対の北海道へ傷心旅行へやって来る。宿泊した「マーニ」で、北海道から出たことがない地元の鉄道で地道に働くトキオと出会う…・


母が家を出て以来、父との距離をも感じるようになっていた小学生の未来。ある日水縞夫妻は未来とその父を「マーニ」に招待することにした…・


阪神淡路大震災で娘を亡くしたアヤさんと史生さんの老夫妻。アヤさんは余命わずかで、思い出の地月浦で心中しようと「マーニ」へやって来る…・


りえさんにしても、水縞くんにしても、「マーニ」へやって来るお客さんにしても、多くは語られていないので、そこはあくまで見る側の想像や妄想にゆだねられているところがあります。そこがまた心地よく、北海道の大自然と季節の料理とパンが、それぞれのストーリーに素晴らしい色づけをするのです。

それを担うのが、「石森スタジオ」のフードスタイリスト石森いずみさん。
北海道の食材を使い、作品のストーリーにそっと寄り添うパンや料理はどれも素晴らしかったです。

そして大事なのは、ひとつのパンをわけあう事。
つまりしあわせをわけあう事だと気づかされます。
同じテーブルで食を囲む事の大切さをあらためて痛感しました。

また作品の中でりえさん(原田知世)が淹れる珈琲も良かった。
原田知世さんといえば某CMでインスタントコーヒーを淹れていますが(笑)この作品ではひとつひとつ丁寧に淹れる珈琲。少し早目に北海道へINしてコーヒーの淹れ方を学んだという原田知世さんですが、作品の中の珈琲を淹れるシーンは、まるでカウンター越しに覗いているような気持ちにさせられました。昨今マシーンで簡単に美味しいコーヒーが飲める時代ですが、この北海道ではこんな時間の流れがいいんです。(笑)


沢山のお客さんを迎えるうちに、心閉ざしていたりえさんの心にも変化が訪れます。そして「マーニ」には来年のお客さまの予約が入るのです。
そう・・・・それは水縞夫妻の赤ちゃん。まさしくこの「マーニ」に春が訪れるのです。ちなみに水縞夫妻のまだ見ぬ赤ちゃんであり、この作品のナレーションをしているのが、大橋のぞみちゃん。彼女の可愛らしいナレーションが、さらに作品をほんわかさせてくれます。


そしてこの4つの物語を通して、同じ月浦の住人であり「マーニ」の常連客として登場する、子だくさんの広川夫妻、配達途中にいつも立ち寄る郵便屋さん、大きなトランクを持ち歩く阿部さん(あがた森魚)地獄耳のガラス作家ヨーコさん(余貴美子)が、とてもいいアクセントで、クスクスと笑いを誘ってくれます。あ、忘れてはいけない!羊のゾーヴァも可愛かったです。

これはDVD即買い!っていうか、月浦行こう!義母が丁度「洞爺湖行きたいわぁ~」って言っていたので便乗しましょう。(笑)


この作品は監督であり、脚本を担当した三島有紀子氏が、作品の主題歌にもなっている矢野顕子さんの『ひとつだけ』という曲(忌野清志郎さんとのデュエット版)から着想を得て書いたストーリーなので、エンドロールで流れる「ひとつだけ」の歌詞にも是非耳を傾けて頂きたい。


映画を観終えて最初の感想は映画とは全く関係のない「あああ、私はやっぱり北海道がスキ」でした。(笑)自分でも何故こんなに北海道が好きなのか…・不思議。

私や家族にとっては、札幌のカレーショップエスさんが「マーニ」のような存在。いつ行っても変わらぬ店チョウやスタッフさんの笑顔と美味しい料理でもてなしてもらえる大事な場所です。こんな自分の大切な場所があるって素敵なコトであり、有難いなとつくづく…・


最初にも書いたように、北海道を心から愛し、この企画がOFFICE CUEのフクシャ(鈴井亜由美氏)ということや、大泉洋が大好きという理由だけで、私の評価はべらぼーに高いのであしからず。(笑)

ただね…ひとつ言わせてもらえるとしたら、このチラシ。
「かもめ食堂」意識した?って感じなのがとっても気になりました。
それとキャスティング。八木優希ちゃん、渡辺美佐子さん、原田知世さんの3人が集まると、NHKの連ドラ「おひさま」を思い出した人も多いんじゃないかなぁ・・・



ともあれ、北海道と言うだけでレビューが激的に長いのにもかかわらず(笑)最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
こりゃレビューと言うより、北海道の想いを綴ったようにも見える。(汗)


評価 :90点 作品評価80点+北海道への想い10点=90点 
<個人の気まま勝手な評価なのであしからず。>

わらい度 : ★☆☆☆☆
なみだ度 : ★☆☆☆☆
お勧め度 : ★★★★☆

* 本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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by Firstsnows | 2012-01-29 11:53 | 映画レビュー2012
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