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映画レビュー『マイウェイ 12,000キロの真実』

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2012年、2本目の鑑賞作品です。


【あらすじ】
第2次世界大戦末期、ノルマンディー上陸作戦後、ドイツ軍捕虜の中に1人の東洋人が発見される。話す言葉もわからない中、連合軍の尋問を受けた彼が語り始めたのは、にわかに信じ難い物語だった。1928年、日本統治下の朝鮮。そこには、頑なに国を信じた辰雄(オダギリジョー)と、ひたむきに夢を信じたキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)がいた。



監督: カン・ジェギュ
キャスト:オダギリジョー チャン・ドンゴン ファン・ビンビン
公開日:2012年01月14日
公式サイト:http://myway-movie.com/


【感想】( ネタバレ要注意!)

軍人である祖父の住む朝鮮にやって来た長谷川辰雄(オダギリジョー)
長谷川家に使用人として雇われていた父・妹と暮らすキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)幼いふたりは出会った当初からマラソン選手としてライバル関係にありました。

しかしある日、祖父がテロの標的となり、その要因のひとつをジュンシクの父のせいにする辰雄は、いつしかジュンシクを憎悪するようになります。

長谷川家を追われ、ジュンシクが人力車を引きながら生計を助けていたある日、日本代表のマラソン選手選考会で走る事になり、そこで辰雄を破り優勝したジュンシクですが、朝鮮人の起こした暴動により戦争へ徴兵されてしまいます。そしてジュンシクの前に再び現れた辰雄は、極悪非道な日本人指揮官となっていました。

ソ連軍の奇襲により、捕虜となった辰雄やジュンシクは、ソ連軍とドイツ軍の戦いで、ソ連の軍服を着て戦う事になり、なんとか生き残った辰雄とジュンシクは数年後ドイツ軍の制服を着ていた。いつしか心が交差し、ふたりで国へ戻ろうとする矢先にジュンシクは命を落としてしまう・・・というのが大筋のストーリー。


まず最初に言っておきますが、私は韓国に友達も多く、韓国語も習得し、韓国も好き。特に韓国映画は100本を超える作品を観てきたファンです。
けど、思った通りの作品。戦争映画を作らせたらスケールも大きいし、作品の技術も凄い韓国ですが、相変わらず日本の描き方が酷い。これは映画に限らずドラマもそう。一方的に日本だけを悪く描いている。

この作品は日本人・長谷川辰雄(オダギリジョー)と朝鮮人・キム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)の数奇な運命を描いた作品ではありますが、辰雄が極悪非道な人間として描かれているのに反し、ジュンシクはなんともピュアな好青年として描かれています。

ただその分、長谷川辰雄を演じるオダギリジョーが実に良い!魅力的だ。
良くも悪くも、日本人の鋭さと潔さを上手く演じている。
韓国映画でありながら、完全にチャン・ドンゴンを超えています。

チャン・ドンゴンは「チング」の時のような鋭さがある役柄の方がずっとカッコいいだけに、良い人オンリーのジュンシクは残念。それに余談ですが、昨今のチャン・ドンゴンを見ているとふくよか過ぎ。故に「アナタガチュキダカラ~!」のものまねさんを思い出して、時々可笑しくなってしまう。(汗)

同じ戦争映画でも『父親たちの星条旗』「硫黄島からの手紙」のような双方をきちんと描いているような作品と違い、一方的な描き方をされるのはやはり耐え難い。この作品に関しては、ジュンシクのピュアな気持ちと死をを通してのラストの描き方で、今までの戦争映画とは違う印象を位置づけたような気もするけれど、歪んだ見方をすればこれも一方的に韓国側を美しく魅せた描き方にも見える。

冒頭にも言ったように韓国映画の技術力は素晴らしいと思う。それだけに今後の戦争映画の描き方も時代と共に変えていく必要があるのではないでしょうか。


評価 :75点  <個人の気まま勝手な評価なのであしからず。>
わらい度 : ☆☆☆☆☆
なみだ度 : ☆☆☆☆☆
お勧め度 : ★★☆☆☆

* 本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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by Firstsnows | 2012-01-24 22:29 | 映画レビュー2012
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