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映画『アントキノイノチ』

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2011年、49本目の鑑賞作品です。


【あらすじ】
高校時代、とある事件がきっかけで心を閉ざしてしまった永島杏平(岡田将生)は、遺品整理業を父親に紹介してもらい働き始める。そこで出会った久保田ゆき(榮倉奈々)や仕事仲間と共に過ごすうちに、杏平は少しずつ心を開き始める。そんなある日、ゆきは衝撃的な過去を杏平に告白し、彼の前から姿を消してしまう。




監督:瀬々敬久
キャスト:岡田将生 榮倉奈々 松坂桃李 原田泰造 染谷将太 檀れい 柄本明 鶴見辰吾 堀部圭亮 吹越満 津田寛治 宮崎美子
公開日:2011年11月19日
公式サイト:http://antoki.jp/

【感想】( ネタバレ要注意!)

予告を観て娘と言っていたんです。「あれはラストで岡田君が死ぬんだね」と。
いやぁ~見事騙されましたよ。(笑)

そして、それほど期待していなかったけれど、涙も出ました。
これも大きな誤算?(笑)

ストーリーは、吃音で極度に緊張すると上手く話しが出来ない永島杏平(岡田将生)が、遺品整理の会社に勤めるところからはじまります。そしてこの職場でゆき( 榮倉奈々)と出会います。心に影を持つ二人が、遺品整理という仕事を通し成長していくというストーリです。

杏平は高校時代、親友の山木(染谷将太)を殺してしまう。実際はクラスメートの松井(松坂桃李)のいじめが原因で飛び降り自殺してしまうのですが、杏平はいじめを知って知らぬふりをしたことで、親友を殺したと、心が壊れてしまうのです。杏平自身もまた、松井から吃音を馬鹿にされ、山本亡きあとはそのいじめの矛先が杏平へと向けられてしまいます。そんな杏平の心を完全に壊してしまう出来事が起こり、杏平は極度のうつ病にかかってしまうのです。

杏平の過去は、ストーリーの中フラッシュバックと言う形で描かれています。

一方ゆきは、高校時代に同級生の男子生徒にレイプされ妊娠してしまいます。親までもがゆきを責め、胎児も流産してしまったゆきは行き先を失い、何度もリストカットを繰り返すという過去を持っていました。

杏平とゆきは、日々黙々と遺品整理をこなし、その中で着実に自分の過去を受け止めて成長していきます。ラストシーンに向かっては、杏平のおどおどした行動はなく、吃音すら克服したかのようでした。

遺品整理のシーンでは、柄本明さんの演技に思わず涙。
それぞれの理由がある遺品整理の中では、このシーンが一番良かった。

岡田君や奈々ちゃんが言っていた「命を扱った作品ですが、2人のラブストーリーです。」というには、ふたりの気持ちの揺れ動きや恋の描き方が希薄で、ラブストリーと言う感じはしませんでした。

「見たくないものには目を閉じる」たとえばこの作品の中でも、杏平は親友の虐めに目ただけでなく、自分自身の虐めにも目を閉じてしまいます。それは見て見ぬふりをして生きていく現代社会に訴えた作品であり、心に傷を持つふたりの若者が歩み寄り、理解しあいながら成長していく物語だったように思います。この中で描かれた「遺品整理」も、依頼者はそれぞれに理由があれど、その心髄には「見たくない・・・」という気持ちが見え隠れしていて、この作品の訴えたかったものが遺品整理という形を通して描かれたのだと思います。

杏平やゆきのふたりがあの時に亡くした命。
あの時の命があるからこそ、今を生きる。
命のリレーなのでしょう。

ゆきが助けた女の子とお母さんが訪ねてきた時に、杏平は女の子に「元気ですか~~~~?」と叫びます。それはその子に繋がれたゆきの命に叫んだ杏平の言葉だったように思います。

余談ですが、このおふたりは撮影中に、自分の家の荷物を随分処分したそうです。(笑)自分に何かあった時に見られたくないものがありすぎたと言っていましたが、私もこの映画を観終えたら、急に断捨離したくなりました。(笑)


映画鑑賞評価 70点 

* 本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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by Firstsnows | 2011-11-22 18:54 | 映画レビュー2011
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